採用と選考についての勉強の日々

企業は欲しい人材を獲得できて、求職者は自分に合った仕事をみつけることができる。そんな適切なマッチングを目指してHR分野について日々勉強をしております。

倫理憲章を読み解く ②

~倫理憲章をいかに実際の選考に生かすか~

 

【倫理憲章が選考スケジュールを決める】

先述の通り企業側は選考期間が長期化しコスト増になることを避けたいがために、

ある一定の期間に効率よく採用を終わらせ、優秀な人材が青田買いされないよう

倫理憲章を取り決め、多くの企業に指針として示してきた。

 

その倫理憲章を元にスケジュールが決まる

(=採用サイトがオープンし、告知が始まる)ので、

今年もその倫理憲章の指針が各企業の採用スケジュールになるのである。

 

2018卒の学生の選考スケジュールは3月広報解禁の6月選考開始で

リクナビマイナビなどの総合情報サイトや各企業が広報解禁にあわせて

募集要項や今後のスケジュールについての開示が始まる。

 

【倫理憲章に従う企業と従わない企業】

経団連が指針を決めてそれに各企業が従うような構図で採用活動の全体像が動いていく。

ただ、多くの企業が望んで倫理憲章に従っているというわけではない

経団連加盟企業1340社でさえ内833社のみの賛同にとどまり、罰則もないため

「強制力」は皆無と言って差し支えはない。

強制力がないにもかかわらず多くの企業が倫理憲章を「守っているように見える」

のは、あくまで賛同している企業833社の採用力(学生からの人気度)が強いがゆえに

各社が戦略をもって採用計画を立てているのにすぎない。

 

「学生は倫理憲章なんて一切気にしなくて良い」

というのが私の考えです。

 

【倫理憲章なんて気にするな】

倫理憲章に沿ってスタートが3月、本格化が6月と思っていると損をするように思います。

キャリア観の形成と今後の職業選択については大学4年生にならないと考えていけないことではなく、

むしろ早い時期から触れることが学業にも良い影響を与えるというのが私見です。

特に日本の大学で学んだ専門知識というものが新卒採用のフィールドではあまり評価がされにくい(理系などを除く)のが日本特有のポテンシャル採用の良さです。

早いうちから仕事とは?自分とは?という長い視点での価値観の醸成は早期にやるべきで、

大きな流れに振り回されず自分なりの進路を見つけてほしいと思います。